食事に対する価値観の違いで離婚の危機に?!

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子育て中のママ向けコミュニティサイトで連載されていた4コマ漫画『妻の飯がマズくて離婚したい』がインターネットで話題を集めました。登場人物は、パート勤務の兼業主婦で料理が苦手な妻。その妻の口癖は「お腹の中に入っちゃえば同じ」で、妻の母親も料理が苦手でした。夫はサラリーマンで「お金をかけずに、手間をかけて」が口癖で、食事を楽しむ家庭で育ったので「みんな笑顔で食べる特別な時間が好き」という考えです。
 たとえば、描かれたのはこんなエピソードです。主人公の子育て中の妻の目下の悩みは、これからかかるであろう子どもたちの教育費のことです。貯金のための節約に日々奮闘しています。「料理が苦手」という悩みもありますが、とりあえず食べられるものは作れているので、今後のことを考えると節約が一番大事という思いです。そんなある日、仕事から帰ってきた夫の態度がおかしいことに気づいた妻が問い詰めると、夫が高級コース料理の領収書を出してきました。節約が大事、食事にお金をかけるなんてモッタイないと考えて生活してきた妻は、一人でご馳走を食べてきた夫にに怒り心頭。そして夫婦ゲンカが始まり、ついには「離婚」という言葉が出るまでにまでエキサイトしてしまいます。
「食事」という家庭内での一大問題にまつわるトラブルを描いた内容に、ネット上では大きな反響があり、多くのコメントがが寄せられました。
 たしかに、食事に関する価値観は各家庭の習慣によるので個人差が大きく、結婚後には夫婦間でその違いに驚いたり、揉める原因になりやすいものです。やはり、料理にまつわるすれ違いは夫婦間の永遠のテーマといえるのではないでしょうか。
 毎食の料理について、かける時間や手間、そして、かけるお金については各家庭それぞれで、夫婦といえども、育った家庭が違えば違います。子どものころからそれぞれの家庭習慣の中で長い時間をかけて育った価値観は、しっかり根づいているはずです。相手に合わせて変えることは、簡単ではないでしょう。
 そして、コロナ禍でステイホームが習慣化し、夫婦で一緒に食事をする機会が増えることで生じているのが「食生活の不一致」です。ささいなことかもしれませんが、食事は毎日のことです。避けては通れない習慣だからこそ、意外とやっかいなトラブルにも発展するのです。
 これまで忙しさの中で見過ごしていた日常生活のささいなことが、コロナ禍で状況が変わり、看過できなくなって問題化することがあります。お互いの価値観を変えることは難しくても、少しずつすり合わせていくことならばできるのではないでしょうか。「どうすれば、お互いが不満なく食事を楽しめるか?」をテーマに夫婦でいろいろ提案し、試してみてはいかがでしょう。夫婦関係を円満に進める一歩になるかもしれません。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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