まずは自分を愛することから

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夫婦関係がうまく行かなくなったとき、または夫婦関係の修復が思うように進まないときに、あなたはどのように考えるでしょうか。
私は悪くない、浮気をした相手が悪いまたは浮気相手が悪いと、相手を責めるタイプと私が悪いと自分を責めるタイプの人に分かれます。後者の自分を責めるタイプの人には、その理由として自身のコンプレックスを持ち出す人が少なくありません。

たとえば、年下の夫と結婚した妻には年齢コンプレックスに悩まされていることが多く、玉の輿婚をした妻に多いのは生い立ちコンプレックス、そして、収入の多い妻と結婚した夫に多いのは年収コンプレックス…と数え出せばきりがありません。
人間ですから、1つや2つコンプレックスと呼べるようなものがあるはずです。そうした人たちにお伝えしたいのが、著名な心理学者アルフレッド・アドラーの言葉です。「コンプレックスに逃げてさえいれば、努力しなくても許される。しかしそれは安価な手品であり、ごまかしでしかない」というものです。
もともと夫婦関係がうまく行かないこととその人の持っているコンプレックスとに因果関係などありません。もしあるとすれば「どうせ私なんて」という自信ななさです。自己肯定感の低い人は、ちょっとしたパートナーの言葉や態度にとても傷つき、必要以上に落ち込んでしまいます。そのうえ相手が謝ってきても、褒めてくれても納得できず、「かまってちゃん症候群」になってしまうことが、パートナーをイラつかせるのです。

「どうせ私なんて」と自分を卑下しながら、相手にはそんな自分を好きでいてほしいと望むのは、身勝手かもしれません。
そもそも自分のことをきちんと愛せない人が、他者から愛されることは望めません。夫婦関係の修復を目指すにしても、よりよい夫婦関係を作るにせよ、まずは自分が自分を好きになることです。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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