相手を責める前に一歩引く勇気をもちましょう!

長い夫婦関係を続けるなかで、相手に対して不満をもつことは決して珍しいことではありません。我慢をつづけてきたなかで、ついに限界を迎えて抗議をしようと決心する日が訪れます。そうしたとき、相手への伝え方を間違えてしまうと、後々まで遺恨を残し、関係性の修復が難しくなってしまうことを忘れないでほしいのです。

相手に抗議しようと決めたときには、自分の心の中にあるのは「相手が間違っている。私は正しい」という気持ちではないでしょうか? そうしたときにしてしまいがちなのは、相手のすべてを否定してしまうことです。
その思いで抗議をはじめると、相手は自分のすべてを否定されていると感じ、心を閉ざしてしまいます。自分のことをまったく理解してくれていないと心のシャッターを下ろしてしまうのです。

たとえ、相手の行動や考え方が間違っていたとしても、正論で相手を責めても問題は解決しません。もし、自分の考えが正しいと思うのならば、あえて一歩引いてみましょう。
一歩引いてみることで、相手に行動や考えを改めてもらうきっかけを与えられるのです。グイグイと正論で相手を責めて追い詰めても、相手は頑なになるばかりです。少し言葉を和らげ、一歩引くことで、相手に考え直す余地を与えましょう。相手が逃げ場を失ってしまうと、話し合いの場をもつことさえも難しくなります。

また、相手を責めてしまった結果、相手も責め返してくるケースもあります。抗議してきた妻に対して「お前だって…」と、日頃の不満をぶつけてくる可能性だってあるのです。こうなってしまえば、お互いが責め合うことになり、関係性は悪くなるばかりです。

相手に行動や考え方を直してほしいのであれば、一歩引いて責め立てる言葉ではなく、「私が心配性だからかもしれないけれど…」「考え過ぎからかも知れないけど…」などの言葉からはじめてはいかがでしょう。そうした一歩引いた表現は、相手の心も和らげ、話を聞いてもらえる機会をもたらします。
我慢の限界となったときこそ、一歩引く勇気をもつことが大切です。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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