結局は言葉にしないと伝わらない…

パートナー同士の行き違いの要因として多いのが、「私の気持ちをわかってくれない」という不満です。ただ、そういった不満を抱く多くの人たちは、実は自分の気持ちを言葉にしていない、ということなのです。
「言わなくてもわかってくれる」という関係性は、たしかに理想的です。しかし、立場を自分に置き換えてみても、相手が言葉にしない気持ちをどれだけわかっているのでしょうか。これは、とても難しいことではないでしょうか。

長年連れ添ってきた夫婦だから、それくらいわかってくれるはず、口にしなくても伝わっているはず、と思い込んではいませんか。そればかりか、言葉にしていないのに、「わかってくれない」と相手ばかりを責めるのは、少々虫が良すぎるのではないでしょうか。
たしかに、言葉にしなければわかってくれないパートナーは、気が利かないのかもしれません。常に相手の心の声に耳を傾けて、してほしいことを察知できる能力の高い男性・女性は存在します。ただ、現状を見て「ちっともわかってくれない」のであれば、残念ながら「言葉にしなくてもわかってくれる」相手ではないということを認めるしかありません。
だからといって、「言葉にしてもわからない」相手であるとは限りません。多くの人が「言ってくれればいいのに」と思っているはずです。あなたばかりが「言わなくてもわかってくれる」はずと期待していたのであれば、そこには甘えの気持ちがあるのではないでしょうか。

もしかしたら、あなたは何も口にせず、言葉にもせずに、伝わらない、わかってもらえないとイライラしていませんか。
相手に苛立つ前に、あなたが「こうしてほしい」ことを言葉にしてみましょう。パートナーはイライラしているあなたを感じてはいるものの、何をしてほしいのか、どうしたらよいのかがわからず、困惑しているだけなのかもしれません。

気持ちさえが伝われば、モヤモヤしていたり、イライラしていた問題が簡単に解決してしまうかもしれません。あなたが一歩進んで、「~してくれたらうれしい」や「~してくれると助かる」といった少し遠回しの言い方でも口にすれば、意外と気持ちは伝わるものです。
まずは、伝えたいことは言葉にしましょう。わかってほしいなら、結局、言葉にして伝えるしかないのです。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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