頑なになったパートナーから「イエス」を引き出すには?

お子さんの進学問題や二世帯住宅の問題など、夫婦で意見が食い違うケースは、日常生活の中でたびたび起こっているはずです。
妻も夫も、それぞれが相手からの「イエス」(=同意)を引き出したくて、パートナーに問題を投げかけているはずです。「息子を私立の中学を受験させたいんだけれど」や「独り暮らししている母親と同居するために、二世帯にリフォームしようと思うんだけれど」と、パートナーの顔色を伺うように、そっと提案してくるのです。
このときに、夫や妻が「そうね、いいんじゃない」と答えてくれたのなら、夫婦関係に支障はなく、夫婦二人三脚でゴールに向かって進んでいけます。

ただ、必ずしも心地よい答えばかりが返ってくるとは限りません。不機嫌そうに答えを濁したり、明らかに反対の意見を返してきたりするケースも少なくなくないはずです。
そうしたときにに、ぜひ、試してほしいポイントを3つ紹介します。
1つ目は、「スモールステップ」で進める、ということです。
最初は、サラッと自分の思いを伝えてみるところから始めます。そのときに反応が今ひとつであれば、一旦引き下がるのです。そして、しばらく時間をおいて、再度投げかけてみて、反応が悪いようなら、また引き下がりましょう。 これを何度か繰り返すことで、強引に考えを通そうとしているわけではないことを伝えることです。こうすることで、話し合いの地盤作りをしておけば、相手の頑なに反対しようとする気持ちを和らげることに役立ちます。

2つ目は、自分の考えに賛同してくれれば、相手にとってもメリットがあることを、さりげなくプレゼンすることです。
反対しようとする相手の頭の中は、自分にとってのデメリットのことでいっぱいになっているはずです。「こんなメリットがある」ということを、冷静に伝えられるようにしておきましょう。

3つ目は、相手の情に訴えるということです。
最終的な手段と思われますが、結局はこの方法が決め手になることも確かなのです。
このときのコツは、できるだけ簡潔な言葉で、ストレートに思いを伝えることです。長々と回りくどく話すのではなく、「お願い」なのだという気持ちで、相手の情に訴えかけることです。

最後に奥の手ともいうべき、心理作戦をお教えします。人は3度「イエス」と言ったあとには、「ノー」と言いづらくなるという心理が働くのだそう。他愛のない話や問いかけで、相手から「イエス」を3回引き出したあとで、本題に入るという作戦はいかがでしょうか? 試してみる価値はありそうですよ。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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