心のスキル」が「価値観のズレ」を緩和する!?

少し前までは、夫婦関係が悪くなる一番の要因は「性格の不一致」でした。ところが、最近では「価値観の不一致」で悩んでいる夫婦が増えています。「性格の不一致」という言葉は漠然としていますが、「価値観の不一致」ではピンポイントで問題点が明らかになります。たとえば、お酒の飲み方や食事のとり方にはじまり、家族との付き合い方や友人との付き合い方など、お互いの価値観の違いが現れるケースは日常生活のなかに多く潜んでいます。

夫婦間ではお互いの価値観の違いに驚くだけではなく、それが原因で不仲になってしまうこともあるのです。
お互いが自身の「価値観」を譲れないという気持ちは理解できたとしても、不仲にまでなってしまうのは、お互いの相手に対しての許容力が足りないのではではないでしょうか。「価値観の不一致」でムキになってしまうのは、大人げないと思ってしまいます。

ムキにならずに、相手の自分と違う価値観を許容する力を「心のスキル」と私は思っています。お互いの価値観の違いを「どうしてそう考えるの?」と理由をたずねたり、自分の考えを相手に伝えたりすれば、「価値観が違うからムリ!」とはならないのではないでしょうか。
つまり、「心のスキル」を上げることで、「価値観のズレ」は緩和されるはずだと考えています。

自分の価値観を押しつけること、相手の価値観を認めないことのリスクを知ったうえで、お互いを受け入れる器を持つことが、「心のスキル」を上げることになるのです。
その人が持っている価値観がその人の考えを作っているのであれば、その価値観を否定したり、受け入れないとしたら…不仲になってしまうのも仕方ないのかもしれません。

夫婦のどちらかが、「価値観の違い」に対して「ムキになっても仕方ない」「ケンカするのはやめよう」と穏やかに話し合いを提案する姿勢があれば、きっとお互いの理解が進み、パートナーとの仲は深まるはずです。
互いの「価値観の不一致」があるからこそ、夫婦仲が深まる「心のスキル」の高い夫婦をめざしてほしいのです。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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