「割り切って遊ぶ人」が減り「不器用な人」が増えた?!

少し前、特に昭和の時代の離婚相談といえば、「夫の愛人問題」や「浮気問題」が相談の大半でした。世間一般の考えとしても「稼いでいる夫が、家庭を壊さない程度に割り切った関係で女性と遊ぶのは仕方がない」と許される風潮がありました。夫側にもそうした「遊び」の関係をもつのは許されると考えている方が多かったように思います。

しかし、令和の時代になり、そうした考えの人は男女ともに少なくなっている印象です。社会の倫理観、コンプライアンスは確実に厳しくなっています。 最近では、「女遊びは芸に肥やし」とまで謳っていた芸能界でさえ、不倫によって厳しい世間の批判を受け、引退にまで追い込まれてしまうケースが週刊誌を賑わしています。こうした傾向は年々厳しくなっているのではないでしょうか。

そうした社会の風潮の中でも、ストレスを抱えている人は増えています。男性を浮気に走らせていた要因の1つが、職場や家庭でのストレスであるのなら、そうしたストレスが浮気や不倫で解消されないことで、「モラハラ夫」を生んでしまっているという側面はあるのかもしれません。

また昭和のころに比べると、最近、離婚相談に来られる妻たちの夫たちは、「真面目な人」たちがほとんどです。そして、「モラハラ夫」と訴えられている男性たちは「不器用な人」という印象を受ける人たちが多いようです。
こうした「真面目な人」や「不器用な人」たちは、論理的で、合理的な思考をもっている傾向にあります。そして、そうした思考で人間関係や夫婦関係についても考えてしまいがちです。その結果、相手の行動を「善悪」で判断しようとしてしまうのです。

この傾向は妻、女性側にも増えています。女性の社会進出も増え、男女平等の意識も強くなっています。その分、妻たちのストレスも増えているので、「モラハラ妻」も増えているといえるでしょう。
男女ともに、人間関係(=夫婦関係)でトラブルが起こったときに、「白黒をはっきりさせよう」とする人たちがとても増えていると感じます。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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