AI婚活

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昨年、政府がAI婚活を後押しするというニュースが話題になりました。 
 政府が後押しするというAI婚活ですが、地方自治体での婚活支援はすいぶん前から行われてきました。また、AI婚活自体も、婚活業界ではデータマッチングという言い方ではありますが、以前から行われていました。
 実は、結婚願望のある独身の男性・女性のうち、婚活サービスを利用した経験があるのは、4人に1人くらいでしかありません。いつかは結婚したいと思っていながらも、婚活をしていないという方のほうが多いのです。今回、行政がバックアップするという点で、利用する方たちにとっては、安心感が増すというメリットがあります。そうしたメリットによって、こうした方たちが、婚活を始めようと考えるきっかけになるとすれば、とても喜ばしいことなのではないでしょうか。
 また、結婚相談所などの利用料金が高額であることも、婚活を躊躇する要因になっているのかもしれません。料金が高い分、サービスもきめ細やかですが、人は「高い料金を払っているのだからいい人に出会いたい」と考えてしまうので、成婚が難しくなってしまうというデメリットにもなっています。
 今はコロナ渦で新たな出会いの機会も少なくなり、経済的にも厳しくなるなか、結婚を考えにくい状況ともいえます。そうしたなかで、行政が運営するAI婚活が安い料金で利用できるということも大きなメリットになるはずです。 
 結婚相談所などには、婚活アドバイザーと呼ばれる人が、マッチングした人たちを結婚へと進めるために存在します。その人たちがお見合い時の振る舞いやコミュニケーションのポイントなどを丁寧にアドバイスをしてくれます。そうした人たちのサポートでマッチング率や成婚率が上がっているといってもよいかもしれません。
 AI婚活では、膨大なデータの中から、マッチするであろうお相手を選択するだけでなく、「マッチしなかった」方の情報も蓄積され、次に生かされるというメリットがあります。また、女性にとっては、もし、アプローチに失敗したとしても「AIが選んだ相手だから」と言い訳がしやすく、失敗を恐れず次のアプローチができるという気軽さもメリットになるのではないでしょうか。ですが、AIの力だけでマッチング率や成婚率を向上させることは簡単ではないのかもしれません。
 それぞれのサービスのメリット・デメリットを考慮して、自分に合った形の婚活を選択することは大切ですが、選択肢が増えることは歓迎すべきことです。こうした状況下で、リーズナブルに利用でき、安心感もあるのであれば、AI婚活してみようと考える方が増えるであろうことは、間違いなさそうです。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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