夫婦関係が円滑に進むコミュニケーションの極意とは?

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相談者からもよく聞かれることですが、「自分の要望を通すための伝え方」について教えてほしいというものです。

私たちが普段、何気なく伝えているメッセージですが、実はメッセージには「Iメッセージ」と「Youメッセージ」というものがあります。
「Iメッセージ」とは、「私」を主語にして、相手に行動をうながすメッセージのことです。「私」がどう感じるのかを言葉で表すことによって、相手が自主性を失わずに承認に結びつけるテクニックのひとつとも言われています。
また対する「Youメッセージ」とは、「あなた」が主語になったメッセージのことです。「あなた」を主語にすることで、相手に要求をする言い方になりがちです。
そのため「Youメッセージ」を使って、自分の要求や思いを伝えると「攻撃的なメッセージ」として受け止められがちになります。そして、人は攻撃を受けたと感じると、相手の要求の中身を考える前に、怒りの感情が湧いてしまい、逃げる口実を探そうとしてしまうのだそうです。
これでは、要求を聞いてもらうためのメッセージの送り方としては逆効果になってしまいます。

では、「Iメッセージ」で伝えるとどのような効果があるのかですが、「Youメッセージ」が相手の気持ちを逆なでしてしまうのに対し、主語を「I」に替えるだけで、印象がぐっと和らぐのです。「You」を「I」に替えることで、相手へのメッセージが不平不満や愚痴から、自分の気持ちを伝える言い方に変わります。

たとえば、「あなたはいつも私の話を聞いてくれない」と「Youメッセージ」で伝える場合と、「あなたが話を聞いてくれると私はうれしい」と「Iメッセージ」に替えた場合ではいかがでしょう。相手を責めているという印象が軽減されると同時に、素直に聞き入れられると感じらるのではないでしょうか。
「Iメッセージ」で伝えると「お願い」という印象も強まり、相手は「応えてあげよう」と思ってもらいやすいという効果もあります。
相手を攻めるのではなく、お願いするスタンスでメッセージを伝えるのが、自身の要望をかなえる極意かもしれません。
こうしたコミュニケーションのテクニックを覚えておけば、夫婦関係だけでなく、職場の人間関係、友人関係にも役立つはずです。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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