結婚にはデメリットしかない?!

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「令和4年版男女共同参画白書」が内閣府から発表されました。
結果によれば、「デートをしたことがない」20代独身男性は40%、30代独身男性も35%。そして30代は男女ともに4人に1人が「結婚の意思はない」と答えていました。
およそ35年前の1984年には、約6割の人が「人は結婚するのが当たり前だ」と考えていたのに比べ、2008年の調査では「必ずしも結婚する必要はない」と考える人が約6割を占めています。

原因としては経済的に自立した女性の増加や、家と家との結びつきの希薄化などがあるのかもしれませんが、結婚に関して個人の自由であると捉える人が増えているようです。また、男性女性ともに、結婚のネガティブな面を考えて、結婚に慎重になっているのがわかります。

男女それぞれに「結婚しない」理由はあります。
実際の結婚しない理由(複数回答)を見てみると、男女差がはっきり出ています。
20代、30代の女性たちは「結婚に縛られたくない、自由でいたい」(48.9%)、「結婚するほど好きな人に巡り合っていない」(48.8%)、「結婚という形式にこだわる必要性を感じない」(41.0%)がトップ3です。

一方、男性は「縛られたくない、自由でいたい」(37%)、「結婚するほど好きな人に巡り合っていない」(36.2%)までは女性と同じですが、次が「結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定」(36.0%)となっています。
男性たちは、結婚には経済力が求められると今でも感じているようです。まだ、世間や女性たちがそういうプレッシャーをかけているのかもしれません。

積極的に結婚したいと思わない理由に関しては、女性のほうが多くの回答をしているのは、それだけ「デメリット」を感じているのでしょう。
たとえば、男女差の激しい「理由」は、「名字、姓が変わるのが変わるのが嫌、めんどうだから」は、女性25.6%に対して男性11.1%で大差がついています。独身女性たちは周りの結婚した女性を見て、姓を変えるめんどうな手続きを強いられていると感じて、理不尽であると捉えているのです。
「結婚すると仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」を選択したのも、女性が38.6%に対して、男性は23.3%と女性のほうが多くなっています。こうした結果から、結婚したら損をするのは女性だという認識が浸透していることがわかります。
そして、「誰かと一緒に生きていきたいと思わないから」と回答したのも、女性は33.7%で男性より12ポイント以上多い結果となっています。
「男性と一緒に生きてもデメリットしかない」と刷り込まれている女性が増えているのかもしれません。

こうした結婚はデメリットばかり、と感じている男性、女性が増えていけば、ますます結婚する若い人が減り、少子化が進んでしまうかもしれません。今は結婚するメリットを広く、積極的に伝えていくことで、歯止めをかけられる必要があるのではないでしょうか。

この記事は私が監修しています | 夫婦問題研究家 岡野あつこ
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