「このまま夫婦生活をつづけていくのが苦しい」という相談を受けることがあります。パートナーに対して、「こういうところがイヤ」とか「そういう部分もキライ」と次から次へと気になるところをあげていく相談者がいます。
さんざん相手への愚痴を話しつづけたうえで、「生理的に受けつけなくなってしまいました」という女性もいます。
私がこうした言葉を深刻にとらえることは多くはありません。本当に生理的にキライな人と結婚するケースは多くないからです。なぜなら、「生理的に」という場合、それを決めているのは頭ではなく、本能だからです。本能が決めたことは、簡単に翻ったりはしないものなのです。
関係性がこじれてしまった今だけを見て、ストレスをためるより、楽しかった日々を思い出してみてください。
つき合い初めのころのワクワクした気持ち、ドキドキした気分を¥思い出してください。そうしたときに撮った写真があれば、アルバムをめくるように思い起こしてみましょう。見ているうちに心が温かくなってくるのではないでしょうか。
今は、本当にツライばかりだけれど、ずっと苦しい日々ばかりだったわけではないはずなのです。
そうした話をすると、「そんな写真を見ても、あの頃はよかったのに、と悲しくなるだけです」と多くの相談者がおっしゃいますが、楽しかった思い出を封印してしまうのは得策とはいえません。
楽しかった笑顔の写真の力を侮ってはいけません。
浮気相手のもとへ行ってしまった夫の相談を妻から受けたときに、楽しかったころの写真を見ることをすすめたことがありました。その女性はアルバムをめくりながら見つけた1枚の楽しかったころの家族写真を寝室に飾ったそうです。
その写真を毎日見つめながら、「こんな楽しいときがあったのだから、きっと大丈夫」と思うそうです。それは祈りだと私は思いました。そして、そうした彼女の祈りは、必ず天に届く日がくるはずと私は確信しています。

