◎離婚が認められる理由
離婚するのには理由がありますし、また制度を利用するためには
理由が必要です。離婚が認められる理由は2種類あります。
◎双方の合意がある
性格や価値観の違いにより離婚する。はっきりとした理由がなく
お互いに納得した場合。これを協議離婚といい、協議離婚する場合には、
夫婦双方の合意があればよいので離婚原因に制限はありません。
また離婚理由を明らかにする必要もないので、「性格の不一致」などと
曖昧に表現されます。
◎一方が離婚に反対して、離婚の合意が成立しなかった場合
家庭裁判所に調停の申し立てをし、それでもうまくいかない場合は
裁判を起こすことになります。
裁判には離婚をしなければならない証拠が必要なので、
法律で離婚原因をグループ分けされています。
裁判を起こせる理由となるのは次の5つです。
これは民法第770条により決まっています。
1)配偶者が不貞行為をした場合
性的関係を伴う浮気のことです。裁判を起こす側は、写真などの証拠品の提出が必要です。修復の可能性があるなど、認められない場合もあります。
2)配偶者に悪意をもって遺棄された場合
扶養家族が生活に困るという認識がありながら、勝手に家を出てしまった場合などがあります。金銭的に生活に支障がない場合は当てはまらないことがあります。DVなどから逃れるために、妻子が家をでたなどは別の理由になります。
3)配偶者の生死が3年以上不明の場合
最後に連絡を受けたという証拠が必要になります。生死が分からない状態が3年以上続いていれば、離婚できます。離婚後に当人が現れたとしても、取り消されません。
4)配偶者が強度の精神病で、回復する見込みのない場合
医師の診断により、適切な結婚生活を続けることが困難な場合に認められます。
5)その他、重大な理由がある場合
家庭内暴力(DV)、ギャンブル、宗教への極端な傾倒、性の不一致、アルコール中毒、借金苦、など1~4までに当てはまらない事項は、ここで申告します。ほとんどの理由は型にはまらないので5)ということになりますが、深刻度合いは裁判によって公平に判断され、すべて離婚理由として認められるかどうかわかりません。
原因を作った側からの離婚請求
通常、離婚の理由となりえるものは、パートナーにより
被害を被ったほう側が請求します。
しかし不貞を犯してしまった、暴力がとめられないなどと、
自分に非があることを認めた上で離婚請求することができます。
また逆に言うと、相手のほうから離婚を言い出させることが出来る
というわけです。
夫婦関係が完全に破綻している状態が前提で・・・
・別居期間中にも、その間の生活に関する費用を支払っていた。
・子供が成人していること
・分かれた後も、配偶者が過酷な状態におちいらない様に生活設計ができていることなど一定の条件があります。